前回のつづきです。
しかし読み返してみると鈴木さん(春樹)よく
このセリフを言えるなぁーと改めて感心してしまいました!
♯06香織のマンション(朝)
暗闇から聞こえる声。
母親の声「春樹!春樹どこへ行ったの!春樹!」
ベッドの上で目を覚まし体を起こす春樹。
額には汗がにじんでいる。
春樹の横で眠る香織、春樹の悲鳴に起こされ
眠たそうにしている。
香織「春樹…大丈夫?うなされてたわよ…」
春樹「変な夢だったなぁ…誰だっけ…思い出せない…」
ベットから出る春樹。
快晴の空に朝日が昇る。
マンションの前の大通りを車が行き交う。
春樹、ワイシャツに着がえボタンを締める。
ベッドの奥のカーテンを開ける。
眠っている香織の顔に朝日が当たり、まぶしがる。
香織の頬に顔を近づける春樹。
香織「まだ早いんだから、もう少し寝かしてよ」
春樹「動物園の朝は早いんだよアライグマの香織ちゃん、さあ起きなさい」
香織「でも飼育係りのおじちゃん、あたしは動物園の檻の中でお客さんに愛嬌 を振りまくことに疲れちゃったんだい。だからもう少しだけ寝かせて よ、お願いだよ…むにゃむにゃ…」
香織、目を閉じ、また眠りにつく。
キッチンのテーブル上に置かれた数種類の果物ごしに
春樹の姿。勢いよく流れる水の音。蛇口を締める。
春樹「香織〜俺、そろそろ仕事行くわ」
玄関の扉を開け出て行く。
枕に顔をうずめて眠る香織。少しだけ目を開ける。
香織「いってらっしゃい…むにゃ」
幸せそうにまた眠りにつく。
♯07地下鉄
誰もいない電車内。つり革に掴まる春樹の背中。
♯08斉藤探偵事務所
机を挟んで向かい合う二人の男(斉藤と梅野)
斉藤がタバコに火を点ける。
斉 藤「ですから梅野さん、先ほどから申し上げているように、
当社はあなたに関しての調査などしておりません」
梅 野「…私の友人が教えてくれましてね。こちらの探偵さんが
私のことを色々と嗅ぎ回っていると」
斉 藤「仮に貴方を調査していたとしても依頼人の名前も
お伝えできませんし、調査報告書を出すことも
できません・・・
探偵事務所は秘密厳守がモットーでして」
梅 野「誰に頼まれたか知らないが、さっさと手を引いたほうが
いいですよ、私は職業柄色々な薬を扱っていましてね、
斉藤さん、でしたか?あなたがたが邪魔をすると薬が
手に入らず困る患者が沢山いるんですよ。彼らが
何をしでかすか私にもわからないです・・・」
斉 藤「何をおっしゃっているのかわかりません。
申し訳ございません」
梅野が微笑む。
梅野「後悔しますよ」
斎藤、温和な表情はかわらない
梅野、席を立ち扉へ向かう。
事務所の扉を開け春樹が入ってくる。
春 樹「おはようございま〜す」
扉の前ですれ違う春樹と梅野。二人の目が合う。
春樹に微笑む梅野、出て行く。
春 樹「誰です?」
斉 藤「あれだよ、麻薬中毒の!」
疲れた顔の斉藤。
春 樹「えっ面白そうですね、俺にも手伝わせて下さいよ」
斉 藤「浮気調査もまともに出来ない人にはちょっと無理かな…」